サンバイオショック

 証券取引の世界では、保持している銘柄の株価が、急激に下がることがあります。値幅制限があるから一気に価値が下がるなんて、倒産ぐらいしかないんじゃないかと思われるかもしれません。けれど、少し違うようなんです。

  

値幅制限

 

 値幅制限の幅はそれそれの銘柄の株価によって異なり、株価が高いほど、値幅が広くなります。例えば、前日終値1万円の株だと制限値幅は7000〜13000円になります。

 持っている銘柄を売ろうと思うと普段なら買い手を簡単に見つけられます。けれど、何か悪いニュースが銘柄に流れると、損失になる前に成行で売ろうと言う人が大量に出ます。一方で、そんな悪いニュースが出る会社を買おうと言う人は少なくなります。この時、成行で売られる数量と同じ数量を買う買い手が現れるまで、その銘柄の売買は一時停止されてしまいます。

 すると、ストップ安の7000円に到達します。そして、その日に買い手が現れなければ翌営業日になります。これを繰り返して、成行売り数と買い数が同じになるまで、株価が下がっていきます。しかも、売買は一時停止されているので、売ることもできません。

 これが、証券取引で損失を被ることに繋がるようです。ちなみに、空売りをしている場合は、銘柄の良いニュースが出た時に逆のことが起こります。

 

 このように、金融市場では普段の生活では考えられないような損失が出ることがあります。

 

危ない銘柄の特徴

 

 上のような損失が発生する銘柄というのは実は次の特徴があるようです。

  1. 期待が高くて株価が高くなりすぎている
  2. 期待が高いからみんなが借金をして買っている(信用取引)

 1について、PER(Price Earnings Ratio) という指標があります。これは、「株価」を「1株当たりの1年の純利益」で割ったものだそうです。例えば、2株しか発行されていない銘柄を1株50円で購入した人がいるとします。その銘柄の1年の純利益が50円とすると、1年で50円分の利益が得られることになります。50円の利益を発行株式数の2で割るので、一株当たりの利益は25円です。そして、購入株価の50円を人株あたり利益25円で割ると2になります。2がPER になります。

 簡単に考えてみます。ある村で2人が5000円ずつ出して、1万円でミカンの木を購入しました。その木は毎年秋頃に100個の実ができて、合計10000円で売ることができます。秋になり、実を売り10000円を手にしました。その10000円を2人で割ると5000円になり最初の5000円を回収できます。2年目も10000円分の実ができれば、今度は1人5000円の利益を得ることになります。これも、PER は2です。

 ということで、将来に得られる利益を期待して株をみんなが購入することで、株価が上がることがあります。医薬関連銘柄は奇跡的な薬ができれば非常に大きな利益になることから、期待されると株価が非常に高くなることがあります。

 しかし、期待違いだとわかると、一転して大きく下落してしまうことがあります。

 

2について、期待が高い株はみんなが何とか手にしようと思い、担保を基に借金をしてでも買おうとすることがあります。この借金の担保は証券口座にある預金や他の株です。

 借金をして買った株で利益が出る見込みが得られないと、一気に売却することが多いです。

 加えて、銘柄の含み損が著しく積み重なると、損失を最小限にするために、証券会社が勝手に売却してしまいます。

買った株の将来性が悪く、誰かが売却を始めると株価が下がり、他の人の含み損が膨らみ、証券会社が勝手に売却してしまう。この循環で株価が段々と下がっていくことがあります。

 この信用買いの量は、株情報の信用買残高で確認できるので、気をつけたいです。

 

サンバイオ

 

 直近、このような下落はサンバイオで起きているようです。サンバイオは1月29日高値11860円から、翌日1月30日にはストップ安、その翌日1月31日もストップ安、その次2月1日もストップ安、その次2月4日もストップ安、4日連続ストップ安となりました。ようやく、2月4日夜のPTS(SBI 証券内の夜間取引)では約2400円で取引されているようです。

 この高値から安値への差額は9460円です。100株だけ保持していたとすれば、946,000円の含み損となってしまいます。かなり大きな損失と言えます。

 下落のきっかけは治験の結果が有意ではなかったことだそうです。この治験の結果が有意であれば、非常に大きな経済効果を生み出すとの期待で株価が上昇していましたが、治験結果を受けて反対に大きく下落しています。

 現物で株式を持っていれば、946,000円のマイナスになるだけですが、もし、信用(借金)で持っていれば、マイナスになることもあります。

 また、証券以外の商品の仮想通貨もかなりの下落を見せました。

 

終わりに

  

 上昇していく銘柄を上手く利用すれば、超短期間で大きな利益を得ることができますが、その反面、超短期間に大きく下落することが多いです。僕も失敗しちゃったことがあります。

 短期間に大きく上昇した銘柄や期待できる銘柄だからと言って、1銘柄に資産のほとんどを注ぎ込むことは、非常にリスクを伴うことなので、気をつけましょう。ゆっくりとセミリタイアのための資産を運用したければ避けるべきです。

 現在、個人投資家ではネット証券取引が主流となってきているので、リスクの高い取引を止めてくれる人はいません。本当はネット上でリスクが高い取引をしようとした時に、証券会社が注意を促すシステムができるべきだと思います。けれど、今はないので、自己防衛しかありません。

 ペースは自分が決めるしかないようです。気をつけましょう。

Author: Shu

20代セミリタイア人が資産運用について思うことを書いていく。